はき【覇気】
覇者になろうという気持ち。人に勝ってのしあがろうとする野望。野心。


「MTGは覇気が強い方が勝つゲーム」

試合前にいっしーはそう語った。

この“マジック覇気ゲー”発言は、いささか精神論過ぎやしないかと思えるのだが、覇気を極限まで高めたいっしーがここまで勝ち抜いてきたことは揺るぎない事実であり、それ故に説得力がある。

Game2
マリガンチェック。
先攻のK峠は小考した後にマリガンを選択。
とても静かに、冷静だ。


対して、覇気高め系男子のいっしーはキープを宣言。
その表情は朗らかで、覇気というモノがどうやら良い初手をもたらしたようだ。

K峠はマリガン後の6枚をキープし、負けられない2ゲーム目が始まった。


先攻のK峠は《血染めのぬかるみ》を即フェッチし、《Badlands》を戦場に出してエンド。

後攻のいっしーは《Tropical Island》をセット。《秘密を掘り下げる者》をプレイ、エンド。

またしても1ターン目のいっしーの盤面にクロックが出る展開となった。

K峠の2ターン目、《不毛の大地》をセットし、《秘密を掘り下げる者》に対して《紅蓮破》をプレイ!
解決されて《秘密を掘り下げる者》が墓地へ落ち、ターンが終わる。

それに対していっしーの2ターン目。
ならば今度は触れられないクロックだと《敏捷なマングース》を戦場へ送り出し、《霧深い雨林》を置いてエンド。

それに負けじとK峠は《Bayou》をセットした上で《闇の腹心》をプレイ。
いっしーの《目くらまし》をケアしつつ、先程の《紅蓮破》をちらつかせるかのように《Badlands》が起きている。

この《闇の腹心》は戦場に出ることに関しては許可されたようだが、ターンエンド時にいっしーの《霧深い雨林》起動から《Volcanic Island》セット《稲妻》をプレイという一連の流れによって、居座り続けることが許されなかった。

両者の激しい捌き合いを終え、迎えたいっしーの第3ターン。
まず《敏捷なマングース》でアタックを仕掛けてライフを削り、続くメインフェイズで《渦巻く知識》をプレイ。
解決後に《不毛の大地》をセットし《Bayou》を対象に起動することで相手の緑マナ源を奪った。そのままターンを返す。

K峠の第4ターン。
《死儀礼のシャーマン》をプレイし《燃え柳の木立》セットでターン終了を宣言。
マイルドな展開だ。

その一方でいっしーの攻勢は止まない。
K峠の第4ターン目エンド時に《稲妻》で《死儀礼のシャーマン》を焼くと、返ってきたターンで1/1の《敏捷なマングース》でライフを削り、《タルモゴイフ》を戦場に送り出して盤面を優位に築く。

ここまで、当人の覇気が滲み出るかのように相手を攻めたてるいっしー。

一方でK峠は物静かに、虎視眈々と一転攻勢の機会を狙っていたのだった。

そんなK峠の第5ターン目。
《血染めのぬかるみ》をフェッチ、《Bayou》を持ってきて緑マナ源を確保した上でプレイしたのは《破滅的な行為》!

これは堪らんといっしーから《Force of Will》が飛ぶ。
K峠はそれをしっかり《紅蓮破》で迎撃し、《破滅的な行為》が着地。
反撃の狼煙をあげる時が来たようだ。

しかし、それでもいっしーの表情は涼しかった。
スレッショルドを達成した《敏捷なマングース》と《タルモゴイフ》で7点のダメージを与えてK峠のライフを残り9にすると、2枚の手札から《敏捷なマングース》をプレイ。
《Volcanic Island》を1枚立たせてターンを終了した。

この動きが何を意味するのか予測するのはそう難しくない。
いっしーの残り1枚の手札は恐らく《もみ消し》だろう。

《破滅的な行為》の起動はもみ消せる─

そう思っている時期が、僕にもありました。

K峠の第6ターン。
ここでいっしーは見落としに気付いた。
そう、《不毛の大地》である。

K峠は冷静に第一メインフェイズで《不毛の大地》を《Volcanic Island》向けて起動。

仮に青マナを浮かせても戦闘フェイズを挟むとそのマナは失われてしまうので、仕方なくいっしーはこの《不毛の大地》の起動を《もみ消し》た。

その後K峠は安全に《破滅的な行為》を起動させ、ターンを終了した。

ハンドが尽きた両者はここからトップ勝負となる。

先に動けたのはK峠。まず《破滅的な行為》でいっしーの後続をシャットアウト。
次に《ヴェールのリリアナ》を引き当てゲームを支配し始める。

いっしーは一歩遅れて《漁る納泥》、《硫黄の渦》と引き当てるも《破滅的な行為》と《ヴェールのリリアナ》の前では力及ばず。

最後は大きく育ったK峠の《タルモゴイフ》によって、勝負の行方は最終戦へともつれ込んだ。


K峠1-1いっしー

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